今井博子税理士事務所のここだけの話

役員給与 減額についての取扱いが明確化されました。

2012.06.13 Wed

法人税法上、役員給与を損金処理するためには、一定の要件を満たさなければなりません。

 一定の要件とは

  1. 定期同額給与・・・・・・・支給時期が一月以下の一定の期間ごとで、かつ、その期の各支給時期の支給額が同額である給与
  2. 事前確定届出給与・・・所定の時期に確定額を支給する給与で、納税地の所轄税務署長にその内容を届け出ているもの
  3. 利益連動給与・・・・・・・業務執行役員に対する利益連動給与で、算定方法が利益に関する指標を基礎とした客観的なものなど
この内、定期同額給与と事前確定届出給与については、支給時期・支給額が決まっており、その届出通りに支給しない場合、損金不算入となります。しかし、役員の職制上の地位の変更等の事情による臨時改定事由がある場合、経営状況が著しく悪化したこと等による業績悪化改定事由がある場合の減額支給は、その他の要件を満たしていれば、支給額が改定されていても損金算入が認められます。

この「業績悪化改定事由」の判断について、業績悪化前の給与減額の取扱いが明確化されました。以下、その内容をまとめます。

1.既に業績悪化した場合・・・・・経営状況が著しく悪化したことなどやむを得ず役員給与を減額せざるを得ない事情がある場合。 

〈具体例〉
・株主との関係上、業績や財務状況の悪化について、役員としての経営上の責任から減額せざるを得ない場合
・取引銀行との間で行われる借入金返済範スケジュールの協議において、減額せざるを得ない場合

  ・業績・財務状況又は資金繰りの悪化のため、取引先等の利害関係者からの信用を維持・確保する必要性から、経営状況の改善をはかるための計画が策定され、これに役員給与の額の減額が盛り込まれた場合

2.業績悪化する前の場合・・・・・役員給与の減額などの経営改善策を講じなければ、客観的な状況から今後著しく悪化することが不可避と認められる場合

 この場合、「今後著しく悪化することが不可避な状況」であるかどうかの判断が問題になります。単に将来の見込み等では認められません。また、逆に、その経営改善策が功を奏し、結果的に悪化を防ぐことができた場合には、業績悪化改定自由として認められます。

いずれにしても、役員給与については前述のとおり厳格な規定がありますので、改定には注意が必要です。

以上、簡単にご案内いたしましたが、ご不明な点はお問い合わせ下さい。

      

 

はじめてのご相談は60分間無料。ご相談の予約はこちら >>

News Letter

事務所からのお知らせや税制改正による注意点などをお届けいたします。無料で購読できます。